渡邉斉志さんの論文

ACADEMIC RESOURCE GUIDEで1月26日の[編集日誌]に取り上げられていた論文を読む。
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090129/1233236271

渡邉斉志さんの「知的自由の陥穽−利用情報保護思想が公立図書館に及ぼす影響の分析」 
(Library and Information Science/2007) 
http://wwwsoc.nii.ac.jp/mslis/pdf/LIS58103.pdf

「利用者情報不保持」という選択肢が何の疑いもなくとられてきたことに触れて、
「図書館員という職業の社会的威信の向上は、実は図書館関係者自身によってもブレーキがかけられていたと言ってよいだろう。」
と指摘する鋭さ。

柔軟にものごとを捉えられるようにならないといけないな。
プライバシーの問題に関しても、これから先捉えかたが変わってくることもあるだろうし。

「利用者の属性や行動履歴を活用履歴を活用したOPACについては、大学図書館における開発が報告されているものの、(中略)同じような機能を搭載したOPAC公共図書館が導入した事例は見当たらない。」

と、この論文に書かれたのは2007年。
翌年の2008年には日進市立図書館のOPACで、利用者による「書評」投稿ができるようになるわけです。
日進市立図書館
http://lib.city.nisshin.lg.jp/
わたしはこの図書館の利用者ではありませんが、
いい書評があったので、
「この書評は参考になりましたか?」に「はい」で投票してみました。